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COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第24話 会社も、見た目が9割!?


「先生、こちらのパンフレットの表紙ですが、A案とB案、どちらが良いでしょうか?」

先日、当社の事務所にお越し頂いた経営者からデザインに関するご相談がございました。

 

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 

デザインというと、最近では「デザイン思考」と、広い意味でとらえることも増えてきましたが、ここでは狭義での、いわゆる「見た目の表現」を表したデザインを指しています。例えば、パンフレットの他、ホームページ、パッケージデザイン、リーフレット、名刺、広告、看板、店舗内外装、展示会のブース設計など、ビジュアルでのデザインをここでは指します。

「カテゴリーキラー」をつくる上で、欠かせないデザイン。

最近では、デザインを経営に取り入れることで、大きく飛躍した企業もあります。

先日のガイアの夜明けで取り上げられていましたが、ヤンマーが著名なデザイナーにトラクターをデザインしてもらい、多くのメディアに取り上げられました。
 自動車ではなく、農機具のような、どちらかというとデザインと無縁な世界でも、デザインを取り入れることで、差別化を図ろうとしています。

また同じ自動車の世界でテスラが、これまであった何となくエコに良さそうな電気自動車の概念を、スポーツカーなどのラグジャリーな車としてポジショニングをすることで、「カッコイイ電気自動車」として富裕層を中心に評価されました。

これまでの無難な、何となく、あまりおしゃれではなかった業界や市場に、デザインを取り入れることによって他社との差別化を図ることは、競合よりも一歩先に興味関心を抱かせる有効な手立てと考えられるでしょう。

一方で、中小企業では、BtoC(消費者向けの消費財、商品、サービス、店舗業など)ではデザインを取り入れているものも多く増えてきましたが、特にBtoB(企業間取引での商品、サービス、技術など)においては、まだまだ取り入れているところが少なく映ります。

「このサービス、使ってもらえれば、わかるのに」
 「食べてもらえれば、美味しいってわかってもらえるのに」
 「優れた技術力を持っているのに、わかってもらえない」

 こんな経験をしたことはないでしょうか?

ところで、あなたは人と会うときに、TPOに応じて服装をアレンジしたり、おしゃれしたり、女性であればお化粧をするなど、何かしら少しでも意識的に見た目を気にすることはないでしょうか?

異性に会うとなれば、ことさら気にする方もいるでしょう。たとえば、まだ独身の男性が、これから結婚したいと考えて初対面の女性に会うときに、女性は何を見ているのでしょうか?気になりますよね。
 もしかしたら、清潔感はあるのかとか、自分にも合った雰囲気をしているとか、もちろん、性格や言動、立ち居振る舞い、など色々な視点でチェックされていることでしょう。

そのときに、本当は、性格や言動、立ち居振る舞いなど立派な中身を持っているにもかかわらず、見た目がパッとせず、今ひとつおしゃれではなかったりしたら、残念に思われてしまう可能性があるのではないでしょうか?

「少しでも付き合ってもらえれば、僕の良さはわかってもらえるのに・・・」と。
 
 見た目は9割、とはよく言ったもので、外見で一瞬のうちに判断されてしまう怖さ、というものがありますよね。もちろん第一印象が悪くても、その後の言動や行動によって、良いギャップが生じて、好印象に変わることも恋愛では少なくないのかもしれません。

しかしその場合は、あくまでも何回かの接点が生じる前提があります。

一方で、外見がいくら良くたって、中身がないものはイケマセンね。第一印象が仮に良くても、長期的な付き合いにはつながりませんから。

 

冒頭のパンフレットのご相談のあった経営者は、別々のデザイン会社に、デザイン案をあげてもらって、A案とB案で悩まれていました。

A案は、言葉を中心としたコピーをもとに、インパクトを出したもの。
B案は、インパクトは少なく、こじんまりとまとまってキレイにデザインしたもの。

どちらが良いのでしょうか?

これは、そのパンフレットの目的にもよりますので、一概に言えませんが、1つの判断基準として、このブランドを伝えていく上での、ブランドイメージをどのような方向性に持っていくのか、ということが大切になります。今回のケースであれば、インパクト重視であれば、A案でしょうし、おしゃれ感を演出したいのであれば、B案でしょう。

1つの問題は、残念ながらA案の場合、おしゃれなデザインをしようと思っても、デザインが引き上がらない可能性があります。これは、デザインの技量が高くない、という判断です。B案の場合は、こちらからのディレクションさえ間違わなければ、デザインとしては技量がありそうなので、そこにインパクトを持たせるように変えていける可能性があるということです。

つまり、ある程度デザインの技量というものの見極めが必要で、デザインを外注するときには、少し気をつけてセレクトされると良いと思います。

競合他社との差別化で、一つでも抜きん出たい、少しでもデキル会社と思われたい、少しでも良い会社、もしくは、良い商品、良いサービス、良い技術、と思われたい、と考えている経営者は、自社のそれらのデザインは、魅力的に表現できているのか、ということを今一度検証しても良いのではないでしょうか?

デザインを業績向上の1つのきっかけに変えていく。

世界の共通語にもなった日本語、MOTTAINAI(モッタイナイ)とは、もちろん、無駄に捨てられてしまうモノに対する意識でもありますが、世の中の価値ある商品、サービス、技術力、会社が魅力的に伝わらず、競合他社に埋もれてしまい、それらの商品やサービスを利用しないことで困っている、まだ見ぬ顧客に届けられていないことも、MOTTAINAI(モッタイナイ)のではないでしょうか?

見た目(デザイン)1つで、損をしてしまわないように。

自社について改めて見つめ直す機会にして頂ければと思います。

株式会社ミスターマーケティング
代表コンサルタント
吉田 隆太

【追伸】
 当社のセミナーでは、デザインを変えることをきっかけに、大きく飛躍した成功事例をお伝えしております。例えば、売れなくて困っていた雑貨が初年度3万個の販売に、また、在庫の山となって途方に暮れていた商品が月産1万個以上に、さらにBtoB向けサービスのパンフレットを改善し、引き合い5倍以上に、などを、お伝えしております。
 

もちろん、デザインだけではなく、デザインを活かすための戦略の全体感と、その要素やプロセスをお伝えすることで、何からどんな順番で考えるべきかをわかりやすくお伝えしております。
 2018年、変わるきっかけをつくりたい!と考える経営者に対して、一度聞くと参考になるノウハウを、これまで10年300社以上のコンサルティング経験から導き出した、実践的な内容でお伝えしています。ご興味がある経営者はセミナー一度ご参加ください。

 

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