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COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第26話 想いを込めることと思い込みの違い?


 

「先生、想いを込めてつくった商品が、まったく売れません。お客様からの反応が今ひとつなのです。」

 

先日、当社にお越し頂いた経営者からこのような相談がございました。

 

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 

想いを込めてつくった商品が売れない。

 

このような現実と直面することほど、つらいことはありません。まるで、商品を通して自社や自分自身が自己否定されているような、そんな感覚に陥ってしまいほど残念で悲しい思いをします。

 

ご相談のあった経営者もそうでした。よくよくお話を聞いていくと、想いもあって、特徴もあるように聞こえてくるのですが、なぜか、その商品を使っているお客様の顔が思い浮かんできませんでした。

 

「また同じような過ちを犯している・・・。」

 

これまでに何度もこのようなご相談を受けてきて、これまでのご努力や投資金額、投じた時間などのご苦労を思うと、いつもやるせない気持ちになります。

 

かつて、ご相談頂いた、ある雑貨メーカーの経営者も同じでした。

 

想いを込めてつくった商品が売れずに在庫や金型代などを含めると、投資金額は数千万円以上。困り果てて、ご相談頂きましたが、その見せて頂いた商品や説明資料(チラシ)を見ると、これでは、売れないことが一瞥してわかりました。

 

「先生、バイヤーにやっと会えて、商品と説明資料(チラシ)を見せたのですが、あまり評価を頂けませんでした。商品の機能性として、他にはあまりない特徴と、女性が喜ぶようなカタチにもしてみたのですが・・・。」

 

雑貨メーカーの経営者は、なんとかその商品で、これまでにない新しいカテゴリーを広げていきたいと思い、試行錯誤を繰り返しながら、やっとカタチにして売り出すところまでこぎ着けました。

 

しかし、結果は惨憺たるものでした。

 

想いは大切です。想いを込めてつくった商品は、我が子のように大切に生まれてきたもののようにも感じます。しかし、その想いを込めてつくった商品が、「思い込み」でつくった商品になってしまっている場合が、往々にしてあります。

 

もちろん、「思い付き」や「ひらめき」、「直感」は大切です。しかし「思い込み」だけで商品化してしまうことが危険なのです。「思い付き」や「ひらめき」、「直感」で生まれたアイデアを1つの仮説としてとらえ、売る前に、できる限りそれが売れる姿、カタチになるまで検証する、ということが大切です。

 

つまり、「思い付き」や「ひらめき」、「直感」は大切にしながらも、売るための戦略は慎重に考える、ということです。

 

「想い」だけで、「戦略」がなければ、「思い込み」になるのです。

 

これまでの経験で、「思い込み」の商品は、残念ながら年数を重ねても、そもそも市場にあわせた戦略の基礎が抜けている場合が多いので、根本から見なおさないと行けない場合がほとんどです。

 

雑貨メーカーの案件は、当社にとっても大変難しかったのですが、その経営者の熱い想いに突き動かされ、コンサルティングを進めることになりました。

 

改めて、その商品特性を踏まえて、誰に売るのか、競合との違いとして何をアピールするのか、デザインは、どうするのか、ネーミングは?パッケージデザインはどうするのか、など、ひとつひとつの要素を積み重ねて、売れる姿、カタチをつくりあげていきました。

 

その結果、改めてバイヤーへ持参したその商品は、全国の有名店の大きな平台の棚に置かれて、初年度から、数万個を売り上げる大ヒットを飛ばし、金型代は、もちろんのこと、大きな収益を上げる商品となりました。

 

想いを込めてつくった商品が、より多くの人に伝わり購入してもらえることで、本当に購入者や世の中で役立っていることが売上の大きさによって評価されているという実感を、その経営者は感じることができました。

 

想いを込めてつくった、あなたの商品やサービスも、「思い込み」だけで進んでいませんか?

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

吉田 隆太

 

【追伸】

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