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CASE STUDY お悩み解決事例

当社のコンサルティングをご利用いただいたお客様がどのような経緯で当社へご依頼いただいたのか。当社のコンサルティングをご利用されてどのような変化があったかなど、インタビュー形式でお伺いしております。

※インタビュー記事は、お客様の特別な許可を頂いて、掲載させて頂いております。

ブランディングをした結果、ホームページからの問い合わせが10倍以上増になりました!・・・初挑戦の展示会では、閑散とした会場にもかかわらず、自社のブースには人だかりができて驚きました。(短期間で1,000件近い見込客を獲得) ―製造業のカテゴリーキラーづくりと顧客開拓の仕組み化―

太華工業株式会社

代表取締役社長: 中川 智加良

  1. BtoBでニッチな産業には、マーケティングやブランディングは関係ないと思っていた・・・

ミスターマーケティングを知ったきっかけを教えてください。

中川社長: HRカンファレンスというセミナーイベントで、ミスターマーケティングさんのセミナーに参加をしたのが切掛けです。
 そのセミナーイベントは、人事系サービスが集まるものでしたので、多くが人事関連のセミナーだった中、ミスターマーケティングさんのものだけ、人事とは直接は関係ないような、マーケティングのセミナーだったのです。逆にそこに興味が湧いて参加をしてみました。
 内容的には、コンサルティングを通じてマーケティング思考を中小企業にも注入していくことで、人材育成にもつながってくるといったものだったので、受講してすごく納得したのを記憶しています。

 

ミスターマーケティングに指導を依頼するに至った理由は何ですか。

中川社長:HRカンファレンスで村松先生がお話になっていたマーケティングの話がとても興味深く、凄く理解できたのです。
 セミナーは1時間程だったと思いますが、マーケティングの考え方の全体感を見せてくれて、理論としてマーケティングの理解が深まりました。そして何より、事業を行う上で必要性を感じたのです。
 「もし、うちの会社にマーケティングを取り入れたらどうなるだろうか?」と期待感を持ちつつも、やはりマーケティングは主にBtoCの事業にとって有効なものではないのかと思い、当日、村松さんに質問をしに行きました。
 すると、我々のような中小規模のBtoB産業でも、なおかつステンレス加工を行うようなニッチな業界でもしっかりとマーケティングで結果を出せるとおっしゃって下さいましたので、それならばと、後に改めてお会いしてコンサルティング指導をしていただくことになりました。

 

まず初めに経営の上位概念を言語化したことで、戦略実施の質とスピードに大きな違いが出て来る

ミスターマーケティングからどのような指導を受けましたか。

中川社長:一番印象的だったことは、「カテゴリーキラーづくり※」を目指すマーケティングのコンサルティング指導なのにも関わらず、上位概念からかっちりとやっていくことでした。
 会社の理念、ビジョン、ミッションの設定、強みの確認など、一見遠回りに思えるようなことから始めて、それをきちんと言語化していくことが印象的でした。
 私も含めてコンサルティングに参加のメンバーは、すぐにホームページを作ろうとか、パンフレットなどのツールを作ろうなどと、形にしたくなりますが、そこをグッと引き留めてくれて、その上位概念を、誰にでもわかるように見える化してくれたのです。
 今だから言えますが、実は初めの頃は、前に進まない感や足踏み感を感じていましたが、後になってかなりの近道だったこと実感させられました。
 自分も経営には長らく携わり、大切なことは頭では理解をしていたのですが、いざやろうとすると、はしょってしまいがちです。
 そこを、土台固めからしっかりと指導してくれたことがとても助かっています。
その上で、自分たちの強みをあぶり出して整理していったのです。

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと

 

指導を受けての具体的な取り組みを教えて下さい。

中川社長:整理されたその強みを最大限に活かせる領域で戦うための、業界でのポジショニングを定めました。
 当社は、前述の通りステンレス研磨に特化して、メーカー企業の製造に使うステンレス研磨品を提供してきました。
 取引先が大手だけあって品質にはとても厳しく、また、難しい課題にとことん寄り添って解決を目指すというその繰り返しが自社独自の技術として蓄積されていました。ですので、技術力と忍耐力には自信があったのです。そこを強みとして、業界でのポジショニングを定めました。
 実は丁度、企業の課題解決を使命とした特別事業部を新しく作って既に活動をしていたのですが、なかなか結果を出せずにおりまして、このコンサルティング指導の中で、会社と事業としてのポジショニングを際立たせて、新たにこの事業部をブランディングしていくことになったのです。

そこでまず、この特別事業部のサービスを表すネーミングの開発をしました。
 先ほどお話しました強みを活かして打ち出したポジショニングが、「製品を売るのではなく、お客様のステンレスに関わる課題を聞き出し、あらゆる可能性を考えながら最適な解を出す高度な技術力を提供すること」としたので、自らをステンレスのコンサルタントであると定義し、「ステンレスコンサルティング」とネーミングしました。
 唯一性のあるポジショニングと、他社がなかなかできない、言えないサービスで、業界での「カテゴリーキラー」に成長させる第一歩を踏み出したのです。
 また、このサービスのブランディングを押し進めるべく、ネーミングをビジュアル化したロゴマークも作り、ターゲットを強く意識して、これらサービス姿勢を体現するような課題解決型のホームページを開設しました。
 そしてそこに、ネーミングとロゴマークを効果的に載せていきました。

 

           <「ステンレスコンサルティング」のロゴマーク>

 

 

 

        <ターゲットを意識してブランディングされたホームページ>

 

 

また、今回のコンサルティングでは、特別事業部のブランディングの他に、新製品の開発とそのブランディングも行ないました。
 特殊加工によって、触っても指紋が付きにくいステンレス素材の開発です。
 これも既に整理された自社の強みをもとに、綿密な市場ニーズの分析をして進行していきました。
 それで生み出された新製品名が「てあぶらプルーフ」です。
世にウォータープルーフという撥水機能をうたう言葉がありますが、それをもじって「てあぶらプルーフ」としています。
 世の中で既に認知されているイメージを借りつつ、少し違和感や新しさを感じさせながらも、誰もがイメージできるネーミングにしてあります。
 これは、ミスターマーケティングさんの指導が大きく効いているひとつです。
 そして、この新製品を広めるために、展示会に出展していきました。これは、初めての挑戦でした。

 

          <「てあぶらプルーフ」のロゴマークとタグライン>

 

 

きっと誰も来ないと思っていた展示会・・・蓋を開けると閑散とした大会場の内、自社のブースにだけ人だかりが!

ミスターマーケティングの指導を受けて、どのような効果がありましたか。

中川社長:我々の価値や強みは、製品である前に、お客様の課題を解決する技術力や粘り強さであるということが自分達でも認識できましたし、それをお客様にも説明できるようになりました。
 これは強みを活かした差別化の最大の要素で、自分達は、試行錯誤を客様とともにする会社であり、その試行錯誤を買っていただいているという、業界では他にはないポジショニングを築けたということです。
 その結果、自分たちの価値を感じてくださるお客様にさらに会いに行きたいと思えるようになりました。

ターゲットを強く意識してブランディングしたホームページからは、ありがたいことに、ステンレスに関する課題を持った方からの問い合わせがコンスタントに来るようになっています。
 しかしながら、BtoBビジネスでは問い合わせがあっても、全てがすぐに受注につながるわけではないので、辛抱強くフォローアップしていくことが大切であることもコンサルティングを通じで学びました。だいたい2年くらいは見ておく必要がありますかね。

新製品開発の「てあぶらプルーフ」の開発についても、もう少し気楽に考えていたのですが、自分たちの強み、製品の強み、ポジショニングなど、1個1個をしっかりと組み立てていったことで、思っていたよりも時間がかかりましたが、とても良いモノができたと思っています。
 時間をかけた分、当初思い描いた企画から確実にジャンプアップして製品化されています。
 「てあぶらプルーフ」というネーミングがキャッチ―で、名前自体も良いのですが、ステンレスの加工製品に名前そのものを付けたことが業界では珍しく、だいたいは型番だけですので、気付けばこれだけでも実は差別化できているのです。
 このように、第三者視点の重要性も改めて感じさせられました。
 
 そして、この新製品が完成を迎えようとしている時、ミスターマーケティングさんから展示会出展の薦めを受けました。
 話を聞いた時は、実は自分達には展示会は関係ないと思っていたのです。
 しかし、いろいろ話を聞くうちにBtoBの中小企業でも効果を出せるやり方がちゃんとあることを知り、挑戦することにしたのです。
 コンサルティング指導の中で、出展に向けてチームで一生懸命準備は行ったのですが、実は私自身の心の底では、きっと誰も来ないと思っていたのです。その証拠に、本番が近づいた夜、お客様がゼロの展示ブースの夢まで見たほどですから。
 そして、いよいよ本番を迎えた初日、東京ビッグサイトの大きな会場で来場者も少なく閑散としていた中、すごい光景を目にしたのです。
 なんと、自社のブースにだけお客様が殺到してきたのです。本当に私たちのまわりのブースには人がきていないのに、なぜか自社のブースは続々と人が入ってくるのです。
 「これが、指導を通じてミスターマーケティングさんが言われていたことか!」とその時に実感しました。
 会社の土台固めから始まり、強みの整理、事業、製品のポジショニングづくりなど、長いように感じた道のりでしたが、ここで一気に巻き返した感じです。
 初めての展示会でしたが、味を占めて、今では何でも展示会に出せば良いと思っています。しかも、どの展示会に出しても効果を出せるのではないかと思っているくらいです。

また展示会は、見込み客の獲得の目的もありますが、社員の教育の面でも非常に効果があると思いました。
 お客様に向けた自社の製品紹介の準備を試行錯誤しながらやっていくことで、若手や入社間もないメンバーの成長や、チームの一致団結感が得られるのです。
 ですので、今は集客を効率化していくことだけに走らずに、そこも考えながらやって行こうと思っています。 

 

           <見込み客が続々と訪れる新製品の展示ブース>

 

HPから大口の問い合わせ。展示会では見込み客、計900件を獲得し、大手と契約が成立。

最終的な結果はいかがでしたか?

中川社長:具体的な効果としては、課題解決型にブランディングしていった後のホームページからの集客力が格段に上がりました。
 今までは年に数件だった問い合わせが、徐々に増えていきまして、今では月に5~10件は来るようになっています。しかも、そこには狙っていた大手企業からの問い合わせも含まれています。
 他ではなかなか解決できないステンレスに関する課題を持った方にしっかりと寄り添いながら一緒に解決していく姿勢を、メッセージとして発信していることで、我々が狙っているターゲットが上手く集まってくれるようになっています。 
 
 展示会では、最初の展示会で500件の見込み客を獲得することができました。それに味を占めて再度出展した2回目の出展会では400件を獲得しました。
 これは、ただ賑やかしのお客集めで何かモノを配って集めた名刺ではなく、こちら側がターゲットに対してネベフィットを提示して、そこに興味を持ってくれたお客様方ですので、当社製品に関心が高いターゲットを集められたことになります。
 ここで集まった見込み客へは、継続してフォローアップ活動を行っている最中ですが、まずは大手企業1社と契約が成立しています。新製品の大手企業での採用実績は、他へ波及させる大きな一歩となります。
 このように大手企業からの直接受注を取ることは、通常の営業活動では非常に難しいですから、ホームページのブランディングだけでなく、展示会もとても効率の良い手法だと実感しました。ここからもっと大きな成果につなげていくためには、1~2年かかる腹積もりでフォローアップ活動を続ける予定です。

 

指導を受けて良かった点をお聞かせください。

中川社長:それは色々あるのですが、打ち出した新サービスがネーミングやブランディングによって可視化されたり、自社オリジナル製品としての「てあぶらプルーフ」が誕生したり、またそのパンフレットができ上ったりなど、プロジェクトを進めていて、やったことが徐々に形になるのを見られる点がとても良かったです。

またそれらが、具体的に新規のお客様の問い合わせ増につながっていくことが凄い事だと感じます。
 これは、自分達だけでは決してできなかったことではありますが、ミスターマーケティングさんの力を借りながらもできてしまえば、「これは自分達がつくった」と自信が付きますし、その自信が後々の成果につながるのだと思います。
 そういう意味では、サービスや製品を形作りながら、それが教育にもつながっているのだと感じます。

今はまだ先生方が方向付けをしてくれて、時には一緒にアイデアを考えてくれて結果が生まれているのですが、近い将来は自社の従業員が、ネーミングやブランド作りで、「あれは俺がやった!」と自信をもって言えるようになってもらいたいですし、そうなれる可能性は高いと感じています。
 そう考えると、このカテゴリーづくりコンサルティングでは「理論と実践とのつなぎ」をしてくれていると強く感じます。
 なかなかよそでは難しいであろう「理論をどう落としこむか」を教えてもらえて感謝しています。
 集客と教育が両輪として回っている、これは今の我々にとってとても大切だと感じています。
 また、経営サイドとしては、仕事ができる人、頑張っている人が可視化されてくるので、評価もし易いですし、その正当な評価がスタッフの自信にもつながっています。

あとは、このコンサルティングを通じてスタッフに共通言語が生まれていますので、意思疎通が格段に早くなっています。
 その勢いに乗って実は、マーケティング部を新設しました。
 我々の同業ではマーケティングの専任はいませんので、この業界でマーケティングを活かそうとチャレンジしている点では少しリードできているかもしれませんが、もう一歩成果を出せると、さらに自信がついてくるのだと思います。

 

最後に、ミスターマーケティングに今後期待することや要望があれば教えてください。

中川社長: 今はコンサルティングを通して様々なプロジェクトの方向付けをお願いしていますが、どこかで卒業しないといけないと思っています。
 それができてこそ、自社の従業員が育っている証だと思いますし、継続的な成長を遂げられる会社になれるということだと思います。
 その希望が叶うまで、地方の会社ですが、密接にもう少しお付き合いいただき、我々の成長を見届けてもらいたいと思っています。

 

 

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