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CASE STUDY お悩み解決事例

当社のコンサルティングをご利用いただいたお客様がどのような経緯で当社へご依頼いただいたのか。当社のコンサルティングをご利用されてどのような変化があったかなど、インタビュー形式でお伺いしております。

※インタビュー記事は、お客様の特別な許可を頂いて、掲載させて頂いております。

反響が大きすぎて、受注しきれないほど 忙しくなっています!前回教えてもらったノウハウを活かして、 2つ目の新規事業も売上が3倍以上になりました! ーハウジングサービス業の新市場創造ー

株式会社テオリアハウスクリニック

webマーケティング課 専任課長: 木村 健人 

前回の大きな成果を受け、今度はコンサルティングを受けずにリブランディングに挑戦

貴社は以前、シロアリ駆除のサービスについてミスターマーケティングのコンサルティングを受け られ、成果を上げていますね。

野田取締役:前回はミスターマーケティングさんの指導のもと、もともと自社が手がけていたシロアリ駆除サービスをカテゴリーキラーサービス※にすべく、挑戦しました。

コンサルティングの中で、想いや強みの整理を行うなど、差別化戦略づくりを重ねていって、サービス内容などを改善しました。

特にネーミングについては、従来のものが、どんなサービスなのか、お客様に伝わらないものだったのですが、ミスターマーケティングさんのコンサルティングの中で考えた「シロアリ1番!」は、お客様にダイレクトに伝わるとてもよいネーミングでした。

その結果、問い合わせ件数は前年比284%、売上は333%に増加するなど、大きな成果につながっています。

2023年4月には、以前の指導内容を踏まえて新たに「シロアリ1番!」のパンフレットを作成しました。このパンフレットは、営業スタッフが問い合わせのあった見込客のお宅に訪問をする前に、「シロアリ1番!」のサービスをより深く理解していただくためのツールとして、郵送でお届けしています。

そのおかげで、お客様のサービス内容の理解度が上がるのはもちろんのこと、当社営業スタッフを受け入れてくださる姿勢が以前と大きく変わりました。

サービスがどんどん評価されていくことで、人員確保の課題などはありますが、当社事業のひとつの柱として確立しているので、継続して取り組む予定です。

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと

 

《「シロアリ1番!」のパンフレット》

 

 

 

その経験をふまえ、今回はどのような取り組みを行ったのか教えてください。

野田取締役:今回は、前回ミスターマーケティングさんに教わった差別化戦略のノウハウを活かして、当社メンバーのみで、断熱リフォーム事業のカテゴリーキラーサービス化を目指し、リブランディングに取り組みました。

断熱リフォーム事業は、以前から当社の新規事業として取り組んでいたのですが、あまりうまくいっていませんでした。また、断熱リフォーム事業は、以前のコンサルティング時にテーマとして、「シロアリ駆除をやるか、断熱リフォームをやるか」で迷ったほど課題の多い事業でした。

前回は、メンバーの強い想いを受けてシロアリ駆除を優先しています。今回、コロナ禍で私や木村がリモートワークになり、時間に余裕ができるタイミングがあったので、改めてリブランディングプロジェクトの立ち上げに至りました。

断熱リフォーム事業が抱える課題や、解決に向けた仮説はどのようなものだったのでしょうか?

野田取締役:大きな課題は、サービスの見せ方ですね。当社の断熱リフォームの強みは、品質が高く高価な「セルロースファイバー」という断熱材を用いていることと、住宅を壊さず工事を行う「非破壊工法」により、工期が最短1日で済むことにあります。

一般的な断熱リフォームは、床や天井裏を剥がす大掛かりな工事が必要なのですが、当社はシロアリ駆除で培った施工ノウハウがあるため、お客様が家に住んでいる状態での工事が可能なのです。

しかし、工法はともかく、前回のシロアリ駆除サービス事業においていろいろと学んでから、「セルロースファイバーをPRすること」に対する違和感を常々抱いていました。 

お客様が求めているのは、とにかく自分の家の寒さや暑さを解決して、快適に過ごすこと。最初から指名で「セルロースファイバーを使いたい」という方は今までおりませんでした。

リブランディングにあたっても、まずはそういうお客様のニーズを意識すべきだと考えました。

つまり、自社の売りたいモノと、お客様が求めているコトと大きく食い違っているのではないかと考えたのです。

これは、前回ミスターマーケティングさんのコンサルティングを受けていたからこそ気づけた重要なポイントだと思います。

「断熱リフォームのパイオニアになる」という強いビジョンを軸にプロジェクトを推進

 リブランディングのプロジェクトはどのように進められたのでしょうか?

野田取締役:メンバーは、シロアリ駆除サービスのプロジェクトにも携わった私と木村、岡田の3名に加え、断熱リフォームの営業から施工までを担当している、現場の専任担当者の合計4名体制でスタートしました。

現場の専任担当者が、お客様の生の声をヒアリングし、私を中心にプロジェクトを推進。岡田と木村に、ミスターマーケティングさんから学んだ差別化戦略のノウハウをふまえながら調整をしてもらうような役割分担です。

今回のプロジェクトに、1名の専任担当者を置いたことを、後に村松先生に評価していただきました。

やはり、他事業の傍ら、新たなプロジェクトに携わっていると、そのことで「忙しいからできていません」などと言い訳をする材料になってしまったり、最悪のケースでは、プロジェクトを放棄してしまうケースがあるとのことでした。

専任担当者を置いたおかげで、あきらめずに最後までやり抜くことができたのかもしれませんね。

 

木村様:差別化戦略づくりのプロセスは、前回ミスターマーケティングさんに教わったとおりに進めました。

最初に行ったのは、「課題の洗い出し」です。現状の断熱リフォームにどんな課題があるのかを全員で話し合った上で、リブランディングに向けた事業への“想い”をとことん突き詰めました。

今回は、どんな“想い”が出てきたのでしょうか?

木村様:大前提として、日本の家屋の多くは断熱性能が非常に低い水準にあります。寒い暑いで困っている人が、快適に過ごせるためにどうにかしたい。そして、プロジェクトがスタートした2020年当時は、まだまだ断熱リフォームは一般的とはいえない存在でした。

そこで、今回は「断熱リフォームのパイオニアになる」というビジョンを打ち立てました。

 

次は、当社の断熱リフォームにどんな「強み」があるのかを改めて明確化しました。

まずは、シロアリ駆除の現場ノウハウを活かして床下や屋根裏に入り込んで作業が行える「非破壊工法」の専門店であることです。これは、大工さんや、一般的な工務店はやりたがらないし、ノウハウがないのでできないと思います。

次に年間200棟の調査・施工実績があること、そして業界初の10年の工事品質保証をしていることの3つです。これらは、現在Webサイトやパンフレットにもしっかり掲載しています。

強みを明確化したその次に行ったことは、差別化づくりの要となる「ターゲットとニーズの特定」です。断熱の課題を抱えたお客様と日々接している専任担当者のヒアリングもふまえ、ターゲットは具体的に「新築戸建を買った直後の3040代」と「長年戸建てに住んでいる60代以降の方」という2軸に絞りました。

前者は、今までマンションに住んでいた人が、いざ戸建てに住むと、気密性の違いを改めて感じるようで、後者は老朽化した昔ながらの断熱水準の低い日本家屋の問題を抱えている方です。

そして、メインターゲットは後者にしました。市場も大きいですし、何より当社の非破壊工法が適しているのは、床下や小屋裏に入りやすい古い住宅だからです。

さらに、差別化戦略に欠かせない、ターゲット層のニーズを掘り下げて購買決定要因を見極め、競合他社に対して自社がどんな「ポジショニング」を取るのかを決定しました。

今回は明確な競合他社が存在しなかったので、今後追従されても自分たちの強みを明確に発揮できるように、近い将来を意識したポジショニングを策定しました。

競合比較やポジショニングづくりなど、前回はミスターマーケティングさんが、我々の差別化戦略のアウトプットに対して、よし悪しを下してくれていたので、安心して進行できましたが、今回は、そもそもこれで正解なのかな?など実は不安もありました。

しかし、不安を感じるたびに、前回の指導時に使っていた資料を見返したり、ミスターマーケティングさんだったら、どう言うだろうか?などをメンバーで話し合い、丁寧に進めていくことを心がけました。

不安とともに自分達だけで行ったプロジェクトを終えた今では、シロアリ駆除事業で指導いただいたことが、しっかりとメンバーの頭の中にインストールされていたことに驚いています。

ここまで差別化について議論した後、ブランドのネーミング変更、Webサイトリニューアル、パンフレット制作など、具体的な施策に移りました。

ロゴマークのデザインにもとことんこだわり、徹底して自分たちの“想い”を反映した

 ネーミングはどのように変更したのでしょうか?

木村様:もともとあった「DANREI」というネーミングから、「断熱リフォームの匠」へと名称変えをしました。

検討時に軸となったのは、お客様が断熱リフォームに最も求めるであろう「専門性」というキーワードや、「パイオニアになる」というメンバーの強い想いです。メンバーで3040案ほど出し、議論を重ねながら1ヶ月ほどかけて決定したネーミングです。

 

野田取締役:ネーミングの決定後は、ロゴマークのデザインに苦戦しましたね。  

「匠」という文字のイメージのまま作ると、「職人」「和」の雰囲気になりそうだったからです。

当社はどちらかといえば、マナーを大切にするサービスマンがお客様に寄り添って丁寧な施工を行う、信頼感の強いブランドイメージを打ち出したかったので、自分たちの想いをデザインに込めて表現することにこだわりました。

“想い”をカタチにするため、妥協なく一つひとつにこだわる重要性は、ミスターマーケティングさんから学んだ大事な教えです。

 

《旧ロゴマーク(DANREI)→ 新ロゴマーク「断熱リフォームの匠」》

 

 

 

今回は、サービスのプランも変更したと伺っています。

野田取締役:これまではお客様にヒアリングをしてから施工する箇所を決めていましたが、今回のリブランディングでは、わかりやすく4つのプランを打ち出しました。

あまり選択肢が多すぎてもお客様を悩ませてしまいますから、すべてを施工する「フル」と、「2階天井・窓」「1階床・窓」「1階床」の3つを自由に組み合わせて選んでいただける形にしています。

これは、シロアリ駆除のときにもミスターマーケティングさんの指導でプランを変更して、お客様にとって、よりわかりやすくなった経験を活かしています。

 

《新たに制作した「断熱リフォームの匠」のパンフレット》

 

 

 

《新たに制作した「断熱リフォームの匠」のウェブサイト》

 

https://www.dannetsu-takumi.com

 

問い合わせ件数が2.4倍、売上は3.7倍。断熱効果を実感する声も口コミで多数投稿されるように

現在「断熱リフォームの匠」は、新規受付を停止するほどの反響を得ているそうですね。

木村様:差別化戦略の具体的なアウトプットとして、2021年にWebサイトをリニューアルし、2022年にサービスは大きく伸長しました。お問い合わせ件数は年間462件で、2020年度比の2.4倍です。売上はなんと、3.7倍にまでなりました。

客数だけではなく、客単価もグッと上がったことに驚いています。また、Googleの口コミ件数も一気に増加しました。

「エアコンの効きがよくなった」など、実際の効果を実感する具体的なお声を数多くいただいています。

現時点、注文をいただいたお客様には大変申し訳ないのですが、即対応ができないほどの反響がありまして、数か月はお待ちいただかないとならない状態にあります

施工方法自体は変化していないはずが、なぜ効果に対する口コミが増えたのでしょうか?

野田取締役:これまでは「床だけ」「窓だけ」という、スポットのご要望をいただくケースが多く、なかなか断熱の効果を実感してもらえていなかったと思います。

リニューアル後は、4つのプランをあらかじめ提示したことで、床や窓をセット、あるいは家全体をフルで断熱リフォームしたいと希望されるお客様が増え、より断熱の効果を実感して頂けるようになったことが要因だと考えています。

当社メンバーは営業ベタなところがあり、恥ずかしながら「窓も一緒にやったほうが……」と追加のご提案がなかなかできないのも課題だったのですが、最初からプランにしておくことで、お客様ご自身が最適なリフォームを選べるようになりました。

またそのことで、問い合わせ件数や注文件数の伸び率とあわせて、1件あたりの受注単価も伸びております。

ミスターマーケティングさんのノウハウを活かして、自分たちの力で成果につなげられたのが何よりの経験

今回のプロジェクトを通して気づきや学び、感想などがあれば教えてください。

木村様:最近は周囲の方に「断熱リフォームといえばテオリアハウスクリニックだね」といっていただけるようになりました。

ミスターマーケティングさんのコンサルティングがない中で不安もありましたが、自分たちの差別化戦略や、ブランディングが間違いではなかったのだと実感しています。

断熱リフォームのプロジェクトにおいて、過去に指導いただいた差別化づくりのプロセスを、教科書通りに踏みながら進めていきましたが、その際のメンバーとの意思疎通が、以前と比べてすごくスムーズに行えたのもありがたかったです。

差別化戦略を考え、遂行していく上での共通認識と共通言語が、我々が気が付かないうちに備わっていたということです。

また、ミスターマーケティングさんから教えていただいた差別化戦略のノウハウは、今回に限らずWebマーケティングのさまざまな仕事にも応用できるものです。

例えばYou Tube動画、コラム記事作成一つ取っても、顧客のニーズを考える重要性を感じる日々です。

 

岡田様:今回改めてメンバーで意見を出し合い、その結果、サービスがお客様に選ばれているのはうれしい限りです。

サービスは成長していますが、実際に工事を行う現場の人間にとって体力的にハードな仕事であることは変わりありません。 

だからこそ、お客様がいかに満足しているか、現場に実感してもらえるような取り組みを実施して、やりがいにつなげられています。

 

野田取締役:ミスターマーケティングさんのコンサルティングの価値は、「再現性のあるノウハウを活かして、内製化できること」だと改めて実感しました。

たとえ一つのプロジェクトが上手くいっても、コンサルタントがいなくなって終わりではその後の成長は望めません。

我々にとっては、前回のシロアリ事業のコンサルティングで学んだ差別化戦略のノウハウを活かし、2つ目、3つ目のカテゴリーキラーづくりを実現させるための独自で行うプロジェクト、「断熱リフォームの匠」こそが、本当のスタートのようなものだったのです。

教えていただいた差別化戦略のノウハウを生かして、実際に成功に導けたのは、とてもいい体験でした。

それと、当社には過去、いろいろなコンサルタントを入れて、指導を求めてきました。そのほとんどが、「良いことを言ってくれているが、それが実際に業績につながっていたのか?」「一生懸命はやってくれたが結果につながっているのか?」と言われると、疑問に感じます。

その反面、ミスターマーケティングさんの指導では、シロアリ駆除で数字としての大きな結果を生みだし、メンバーの成長も合わせて実現できています。

さらには、指導先へのノウハウの定着を目指していらっしゃるとの言葉通り、今回の断熱リフォーム事業のように、過去のコンサルティングでの学びを活かして自社だけで行ったプロジェクトまでも、目に見える数字的な成果を出せています。

これって実は凄いことなのではないかと感じています。

最後に、貴社が見据える“次のステップ”について教えてください。

野田取締役:反響が大きすぎて新規の受注を一時的にストップさせている状況を改善し、さらに受注件数を増やすための体制強化を考えていますが、それよりも大事にしたいのはサービスの品質です。

単純に人を増やすのではなく、現在いただいている評価を落とさないような形で、事業規模を拡大していきたいです。それは、お客様をがっかりさせない、しっかりとしたブランドづくりを目指すためです。

目標数値としては、現在年商1億弱までのびてきた売上を、2年後に15000万、ゆくゆくは3億円規模を目指していますが、あくまでも数字的な目標達成よりサービス品質を重視していきたいと考えています。

シロアリ駆除、断熱リフォームに続いて、当社のもう一つの事業であるホームインスペクション事業もいずれリブランディングしたいですし、採用面を考慮して新規事業にもチャレンジしたいなと。

新しいことに取り組む風土や、キャリアステップの広がりをつくりたいです。その際は、またミスターマーケティングさんに教えて頂いたカテゴリーキラーづくりのノウハウをフルに活かしつつ、ご相談させて頂きながら進めていけたらと思っています。