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COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第126話 事業が伸び悩む原因と対策

 

「ここ数年、現在の事業が伸び悩んでいます。色々なことを考えて試していますが、一向に成果につながりません。来年、再来年と、将来の先行きが見通せず、不安です」

と、当社に、先日、ある工事施工サービス業の経営者が相談にいらっしゃいました。


事業の伸び悩み、つまり、「売上が伸びない」「新規顧客が獲得できない」「利益が減ってきている」「受注件数が伸びない」「仕事がなくなっていきている」など、このような課題に直面している経営者は多いことだと思います。

中には、売上が成長している企業においても、商品単位、サービス単位、事業単位など、個別に見ていくと、すべてがすべて売れているという企業も少ないのではないでしょうか。

 

そして、それらの伸び悩みの状態が数年続くと、さすがに、このままではまずいと思うものの、では、そういった伸び悩みの状態から脱するために何から手を付けたらよいかわからないと悩まれている方もいらっしゃると思います。

そのため、来年、再来年の見込が立たない、先行きが見通せない、といった不安を抱えているのだと思います。

冒頭の工事施工サービス業の経営者の方も、そのような状況に直面して、当社にご相談に来られました。

 

では、そもそも、事業の伸び悩みの原因は、何があるのでしょうか?

もちろん、業界や企業の状況によってさまざまですが、以下のような理由が主に挙げられます。

これらは、大きく外部要因と内部要因に大きく分けられます。

 

■外部要因

1)顧客の変化

顧客のニーズの変化やターゲットの変化を主とした環境変化が挙げられます。この変化にミートしていないと、売れるものも売れません。

 2)競争の激化
新たな競合の出現なども含めて、競争が激しくなり、価格競争に巻き込まれることで利益率が低下するケースがあります。競合との違いを作らなければ、競合と同質化して埋もれてしまい、選ばれません。

3)環境の変化

経済や政治、規制などマクロ的な環境変化によって、事業が停滞することもあります。以前のコロナ禍、また昨今のアメリカのトランプ大統領による関税施策や、中国の経済低迷などが、その環境変化の例になります。

 

■内部要因

1)経営者のビジョンの不明確さ
ビジョンなどの方向性が曖昧なまま経営していると、組織全体が迷走し、成長が鈍化します。特に社員が、「うちの会社はどこに向かっているかわからない」と言い出しているとしたら危険なサインです。

2)マーケティング戦略や営業戦略の限界
これまでのやり方が通用しなくなり、新規顧客の獲得が難しくなっていることも一因です。マーケティング戦略、そして営業戦略を1から見直していかないと、状況が改善しないことが多くあります

3)組織・人材の問題
人手不足による稼働率低下の他、人材育成が不十分であったり、あるいは、経営者がすべての業務を抱え込んでしまうと、組織が成長しにくくなります。また、会社のビジョンや戦略不在の中で、経営者が社員に手当たり次第やらせることで、組織は疲弊しモチベーションダウンや退職に至るケースもあります。

 

このような原因を見ていくと、どれか1つの原因を解決すればよいということではありません。

もちろん、環境の変化といったコントロールできないことも中にはありますが、基本的には、外部要因を踏まえつつ、内部要因を、同時並行的に解決していくことが望ましいです。 

そうしなければ、事業の伸び悩みが解消されることはない、と言ってもよいでしょう。

 

結論から言えば、経営者自ら先頭に立って、社員を巻き込みながら、これからの成長戦略を考え、そして実行していく、ということになります。

当社からの言葉で言えば、カテゴリーキラー戦略をチームで考えていく、ということになります。

※「カテゴリーキラー」とは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと

 

社員を巻き込み、よい戦略ができれば、必ず実行されます。そして、よい戦略であれば、成果につながる可能性も高まります。そうすれば、社員のモチベーションも高まり、組織も成長していくでしょう。このような循環を作り出していくことが、経営者の1つの仕事でもあります。

 

こうしたことを実行して成長し続けるC社を紹介致します。

C社の経営者もまた、来年、再来年と売上の見込が立たず、何とかしてこの不安から抜け出して力強く成長していく事業を行っていきたいと願って、当社のコンサルティングにいらっしゃいました。

C社は、これまで通信工事などを中心に事業所向け展開を行ってきましたが、その事業領域は、競合も多く、また待ちの姿勢でしか営業体制がなかったため、新たな顧客開拓のスベもありませんでした。

それでも仕事が向こうから来ていた時代はよかったのですが、仕事の依頼が減ってくると、どうやって仕事を取っていけばよいのか、わかりませんでした。

とりあえず飛び込み営業を試みてみたものの、営業先では、けんもほろろで、ほとんど相手にされませんでした。また、見込客先リストを作ってチラシを郵送してみたものの、まったく反応がありませんでした。

一方で、工事が始まると、その経営者も現場へ参加しなければならず、その間は新規の顧客の獲得へ時間を割けません。

 

こうした状況下で、自社の強い武器となるようなものがほしいと考えていました。

その武器を見込客に伝えれば、受注率が高まるもの、そして経営者ではなく、社員が営業しても、その強い武器によって新規顧客の獲得につながるもの、そのようなものを求めていました。

 

コンサルティングにおいては、このC社の強み、そしてターゲットやニーズを、競合を丁寧に調べ、あぶり出し、一番、響いていくポイントを整理していきました。

 

さらに、C社の提供しているサービスを見える化して、パック商品のように顧客が理解しやすく、選びやすく、買いやすい商品を作りました。

まさに、これがこのC社の武器、つまりカテゴリーキラーとなりました。

 

通信工事のようなサービス業においては、実物としての売るモノがありませんので、お客様からすれば、何を買ったらよいかわかりませんし、また、そのサービスの質も、体験(購入)してみないとわかりません。

そのため、仮に営業に来られたとしても、そのサービス自体の内容を、素人である買い手が理解することは難しいことでもあります。

 

業種は違いますが、これは、旅行のツアーパックで考えるとわかりやすいかもしれません。

旅行のツアーパックは、電車、飛行機などの交通機関に加えて、ホテルなどの宿泊場所、さらに、日々の観光場所などがセットになっている旅行プランを販売しています。

それらの全体プランが見える化されており、そのツアーパックを購入すれば、何をどこで、どのように体験できるかを、買い手は把握できます。

 

ツアーパックが開発されるまでは、自分で、それらのプランを考え、交通機関や宿泊場所などの手配などを行わなければなりませんでした。それには、事前準備や当日の行動を自ら考えるなど、それなりの時間と手間がかかります。

しかし、ツアーパックであれば、服などの備品さえ用意して、集合場所まで行ければ、あとは基本的に、ベルトコンベアーに乗るかのように帰る日まで、すべての旅程が設計されて、手配漏れなどの心配なく、滞りなく旅行をすることができます。

自分で手配するよりも、多少お金がかかる場合もありますが、それでも、手間や時間などの費用を考えれば、旅行に不慣れな方であればあるほど、むしろ安いかもしれません。

 

こうして考えれば、C社の商品も、お客様にとってあまり馴染みのないものでもありましたので、選びやすいようなパック商品を準備して販売するように指導しました。

また、しっかりと、旅行パンフレットならぬ、商品パンフレットを準備し、ウェブサイトも整備した上で、販売に取りかかりました。

 

販売に取りかかると言っても、まずは知り合いのつてをたどっての紹介営業や、また、新規顧客へは、飛び込み営業なども敢行しました。

そうしたところ、以前よりも明らかに反応が変わりました。

 

例えば、ある訪問先に飛び込み営業に行くと、多くの場合、その施設の責任者ではなく、受付の方や事務スタッフの方が対応に当たります。

その際に、その商品パンフレットを渡して、「よろしければ、責任者にこの商品パンフレットを渡しておいてもらえませんか?」とお願いしていきました。

そうしたところ、後ほど、その施設の責任者から「話しを聞きたいので、もう一度訪問してくれないか」と依頼があったとのことです。

このような反応が返ってくれば、どんどん積極的な営業攻勢を、自信を持って行うことができるようになります。

そして、ある程度、成果につながることを経営者自ら確認した後、社員にも、同じように営業を行ってもらい、成果につながることがわかってきました。

 

さらに、この営業が回ってくると、工事の現場が忙しくなっていくのですが、現場も、だんだんと社員に任せるようにシフトしていくことができました。

そのようにして、さらに次の売上をつくっていくような動きを取れる時間的な余裕と金銭的な余裕が、この経営者にできるようになっていきました。

その結果、C社の売上は、創業から30年以上にわたる歴史の中でも、売上、利益ともに過去史上最高業績を更新して、今でも忙しく仕事をされています。

 

もちろん、これらの活動を行っていく際には、しっかりと社員も巻き込みながら、理解を促して、納得を得てから行っていきました。

特に当社の指導によって、戦略を体系化したオリジナルの「カテゴリーブランド戦略方針書」をつくることによって、社員に対しても、経営者が何をしていきたいのかを明確にし、同じ方向性に向かって、組織が一致団結して行動できるようにしていきました。

その結果が、まさに上記の通りの、過去最高業績をたたき出すことにつながったのです。

 

このような一連の流れによって、C社では、先に挙げた事業の伸び悩みの原因を払拭することができました。

事業の伸び悩みを払拭するには、その市場や業界の中で、「勝てる戦略」をつくることではないでしょうか?

場当たり的な、あるいは短期的な戦術をいくら打ったところで、伸び悩みを解消するところまでいかないでしょう。

さらに言えば、市場や環境が厳しい中で、たとえ戦略を立てても、深掘りが浅く、曖昧なものであれば、成果につながることはまずないでしょう。

むしろ、いたずらに時間とお金を消費し、そして社員が疲弊していってしまうことにもつながります。

 

また、だらだらと決断までに時間をかけて、何事も決まらず物事が進まない方においても、成果につながることはまずありません。

当社で成果を上げる方は、素早い決断力、勢いがあります。そして、コンサルティングにおける課題も、情熱的に進める社長が、成果を出していることに特徴があります。それは、どんな世界であっても、同じことが言えるでしょう。

 

「売上が伸びない」「新規顧客が獲得できない」「利益が減ってきている」「受注件数が伸びない」「仕事がなくなっていきている」など、もし、あなたが現在、事業の伸び悩みに直面しているのであれば、しっかりと「勝てる戦略」、つまり当社でお伝えしている「カテゴリーキラー戦略」を策定することが、一番の突破口につながるのだと思います。

そして、素早く決断し、実行する、さらに成果につながるまで粘り強く続ける、こういった経営者が、やはり成果をつかむのでしょう。

 

追伸

当社では、事業が伸び悩む経営者向けに、隔月で開催している「カテゴリーキラーの作り方セミナー」において、具体的な事例をもとに、どのように自社の売上を力強く生み出していくかについて、ポイントやステップを詳しく解説しています。

「売上が伸びない」「新規顧客が獲得できない」「利益が減ってきている」「受注件数が伸びない」「仕事がなくなっていきている」などの課題に直面している経営者において、「何から手を付けたらよいかわからない」「具体的なやり方を知りたい」という方には、おすすめです。

もし、まだご参加されていない方は、これから4月の新しい期が始まる前に、一度、受講されることを強くおすすめ致します。

 

  • カテゴリーキラーの作り方セミナー 

  セミナーの詳細はこちらから

 https://www.mr-m.co.jp/lp/ 

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

吉田 隆太