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COLUMN 儲かる10億円ヒット商品・事業をつくる「カテゴリーキラー戦略」コラム

第65話 クラウドファンディングで驚異の達成率、3,000%を叩きだしたカテゴリーキラー!


  

おかげさまで、クラウドファンディングでの資金調達が、目標の3,000%に達し、その領域では、過去最高の達成率を実現しましたよ!」

 

 海外からの雑貨の輸入や商品開発を行うメーカーの経営者から、そのうれしいご報告を12月の上旬に頂きました。

 

※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。


 その会社の付き合いは、もう8年近くに上り、様々なプロジェクトをこれまでお手伝いしてまいりました。

 

 実は、その商品は、1番最初のプロジェクトで携わった商品です。日の目を見るまで、実に8年の歳月がかかったわけですが、ようやく2020年2月に、正式に発売開始に至ることができました。

 (クラウドファンディングで先行予約注文を受け付けました。)

 

 発売するまでに、8年かかった理由はいくつかありますが、その1つには、大学との協同研究によって、その商品の機能性の裏付けとしてエビデンス(証拠)を取り、さらに世界数カ国での特許も取るなど、万全な準備をするためでした。

 

 その業界は模倣品も多く、売れている商品は、すぐに真似されてしまう傾向にあります。そのため、特許や商標などの知的財産権によって、商品を保護することはとても有効な手立てです。

 

 この経営者は、その知的財産権に対する知見も深く、意識的にそのことについて取り組んできました。

 

 この商品は、経営者の体験によって生まれたものでした。きっかけは、2011年にご自身の自転車で、バッグが挟まってしまい事故になってしまったことです。

 

そして、もう一つのきっかけ。それが2011年の東日本大震災です。友人の会社が、福島県に倉庫を持っていましたが、津波の影響によって、在庫していた商品が水没してしまいました。そして、その在庫を移動するお手伝いを行っているときでした。

 

 大変な作業の中で、使い勝手の良いバッグがない。

 

 バッグでもないし、リュックでもない。もっと楽に負担なく、また荷物を取り出すのにも便利なバック。

 

 自らの必要性に気づかされたことが、後の商品を生み出すきっかけとなりました。

 

 そして、そのアイデアをもとに、商品化への第一歩として、社内プロジェクトを立ち上げ、当社のノウハウを活用して活用して、商品コンセプトを固めていきました。

 

 どんなターゲットに、どんなニーズで、どんな競合商品があり、その中で、どのような特徴や機能、ベネフィット(利便性)で勝負していくのかことを検証していきました。

 

これらを1年近くかけて、経営者を始めとして、企画担当者や営業担当者も交えて、5名のチームを組んで、毎回毎回議論を重ねていきました。

 

 ときには、議論が対立するときもありました。

 

例えば、ターゲットを決めていく上で、できるだけ利用シーンを絞って、そのシーンで利用されるターゲットにしていくべきではないか、いや、それでは、この機能は、色々なシーンで使えるのに、市場が限定的になり、マーケットをあまり取りにいけないのではないか、など、必死に考え、議論を戦わせて、より良いコンセプトに仕立てていきました。

 

 一般的に、多くの場合、商品開発をする際などに、このような議論を経ず、あまり深掘りしないまま、安易に商品コンセプトを決めてしまうケースや、ネーミングなども決めてしまうケースが散見されます。

 

 そうすると、どこか底の浅い、どこにでもあるような商品になってしまい、結果、値段を下げても、まったく顧客が欲しいものにならなくなってしまいます。

 

 案外、そのように進めてしまうことが多いのではないでしょうか?

 

 さて、その商品コンセプトやネーミングが決まってからの、その経営者の動きが圧巻でした。前述したように、そのコンセプトを裏付けるためのエビデンスを大学と協同で研究を進め、そして、特許が取れるような特殊な「機構」もつくりあげて、文字通り簡単には真似できない商品に仕立てていったのです。

 

 そこには、経営者の執念すら感じます。絶対に成功させる、という、あきらめない強い「想い」があります。

 

 かつて、伊藤園の「おーいお茶」という商品も、缶で飲む煎茶を開発した際に、約10年の歳月をかけたと言いますし、ユニクロの「フリース」も同様に、開発から販売までにおよそ8年の歳月をかけた、と言います。

 

 結果として、それらはドル箱商品となり、企業の飛躍的な成長を遂げるきっかけになったとともに、その会社のブランディングにも大きく寄与することにもつながりました。

 

 それはまさに、企業が必死の覚悟で生み出した「カテゴリーキラー」とも呼ぶべき商品でした。そして、それを核に商品群である「カテゴリーブランド」にまで育て上げ、缶やペットボトルのお茶といえば、伊藤園の「おーいお茶」、「フリース」といえばユニクロといった、企業の代名詞となるぐらいの商品ブランドになりました。

 

 

ところで、冒頭の会社は、その8年の歳月の間にも様々なことがありました。

 

 数年前には、それまで、売上の7割を誇っていた「カテゴリーキラー」と呼ぶべき、輸入していた商品を、供給元の都合によって絶たれて、それを失い、厳しい局面に陥りました。

 

 しかし、次に準備していた輸入商品が「カテゴリーキラー」となり、わずか1年で復活を遂げました。ただ、その経営者は、他社の商材の仕入れに頼ってしまう、それまでのビジネスモデルに限界を感じて、そして、自社商品の開発に今回取り組んできました。

 

 どんな商品でもサービスでも事業でも、それが日の目を見て収益を上げるまで時間がかかるものです。そして、多くの経営者が、それを待てずに、あきらめてしまい、目の前の商売に終始し、いよいよジリ貧になってしまいます。

 

 常に、商品、サービス、事業と、次の一手を打ち続けることこそが、起業の成長へつながり、新たな収益を生み出していくことにつながります。

 

 それには、あきらめない、執念とも言える「想い」が必要になります。

 

 事業でも商品でもサービスでも、それを開発し販売し、成功するまでやめない、という「やり切る」という「想い」こそが、今、改めて経営者に問われているのではないでしょうか。

 

 

株式会社ミスターマーケティング

代表コンサルタント

吉田 隆太

 

【追伸】

当社のホームページでは、「お悩み解決事例」を多数公開しています。カテゴリーキラーを生み出して、理想的なお客様を引きつけながらプロモーション展開している企業の事例を多数ご覧いただけます。

様々な業種がありますので、あなたの会社と近い業種のお悩み解決事例をお読みいただくだけでも参考になると思います。

ぜひ、色々なことに手を出す前に、腰を据えて戦略を徹底的に考え、長期で勝ち続けるためのカテゴリーキラーづくりに挑戦してください。

 

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