第53話 新規開拓に役立つ!2大ブランディングツール
「競合の会社は、ホームページからどんどん新しい取引先を開拓しているようですが、当社もそういうことはできるようになるのでしょうか?」
当社にこられた経営者からのご相談でした。
※カテゴリーキラーとは、競合他社を圧倒する差別化された強い商品・サービス・事業のこと。
こちらの企業は、ある資材メーカーで、数年前にこのようなご相談を頂いたものですが、このような疑問をもちながら、経営をされている企業は多いものです。
あなたの会社においては、以下の項目であてはまるものはありますか?
1.ホームページからの新規客の問い合わせはほとんどない
2.新しい法人顧客の開拓はベテラン営業マンに任せきりになっている
3.会社案内などパンフレット類は新規開拓にさほど活用していない
もし、これらの項目にあてはまるものがあるとすれば、ホームページや、パンフレットなどのツールがうまく活用できておらず、属人的な営業体制になっている可能性があります。
結論から申し上げると、ホームページもパンフレットも新規の顧客開拓にはとても有効なツールです。
どちらも最大限に魅力的な表現をしていくことで、見込客を行動させ、問合せにつなげることができます。このホームページとパンフレットは、新規開拓をするにあたって、必須の2大ブランディングツールと言えます。
一昔前と違って、現在は60代、70代の社長もホームページを見たり、Eメールをなんなく使用する時代です。
もし、あなたが法人の新規開拓などを必要とするのであれば、これらツールを活用しないことは、既に時代に取り残されており、大きな機会損失につながっています。
どのような業界でも、同業者のなかに、ホームページで新規客の開拓を行っている会社は少なからずあるはずです。
もしそれが事実であれば、あなたの会社も同じくホームページを活用した新規開拓を実現できる可能性は高いでしょう。なぜなら同じようなニーズを持つ見込客が、インターネットで取引会社を探しているという事実があるからです。
あなた自身も、何か困りごとがあったり調べ物があったりすれば、インターネットで解決策を探すでしょう。ご自身がパソコンの操作が苦手であれば、そういったことは若いスタッフにお願いしているという社長もいらっしゃると思います。
その行為こそが、解決策を提示している会社に行き着く手段になります。そしてあなたは、ネット検索で辿り着いた会社の新規の顧客となるのです。
そのような行為が、当たり前の時代になっているということは、あなたの会社も新規客に探してもらえる可能性はあります。
「ホームページなんてものに頼らなくても、うちは営業が強いから大丈夫」
そう言って手を付けない社長もいらっしゃいます。
しかしその営業マンにはいくら給料を支払っていますか?
年間で数百万円から、なかには1000万円を超える給料を払っているという会社もあるかもしれません。それを5年、10年と払い続ければ、当然ですが数千万円の経費となります。もし、その何分の一かの費用で、新規の大口顧客から引き合いをもらえる、ブランディングされたホームページができるとすれば、あなたはいくら投資しますか?
その投資をするかどうかは、あなたが欲しい理想の新規客が、インターネットを使って情報収集をしているかどうか、その点についてよく考えてもらえば、おのずと答えが出ます。
また、新規の営業先で、営業マンがプレゼンテーションを行ったあと、その担当者は上司に、あなたの会社のことを報告するかもしれません。
そのとき、ホームページを見られたとしたら、あなたの会社はどう思われているでしょうか? そこで競合企業以上魅力的に表現ができていなければ、間違いなくその先には進みません。
検討候補になるほど、ホームページを見られる可能性は高いのに、あなたの会社の魅力がしっかりと伝わっていないことによって、見送られてしまうのはとても残念です。
また、営業マン全員が営業に強いということはないと思います。不慣れな営業マンが新規開拓の営業に行き、たどたどしく説明をしたとしましょう。もし相手の担当者が、少しでも興味を持てば、ホームページを見るでしょう。
そのときに、しっかりとあなたの会社の良さが伝わっていれば、「あ、あの営業マンは、新人の方でうまく説明できなかったようだけど、こんなにすごい実績を持っている会社なんだ」とか、「へえ、そんなこともできるのかぁ。なかなかこういう会社は他にないなぁ」などと、他社と比較して、良い評価をもらい、受注につながる確率はグンと上がります。
このコラムでも何度かお伝えしていますが、法人顧客開拓においては、展示会はとても有効です。当社では、展示会のコンサルティング依頼をよく受けるのですが、これまでほとんど新規顧客が獲得できなかったようなブースが、生まれ変わり、狭いブースに人が押し寄せるということも少なくありません。
展示ブースに集客できることは、よいことですが、一方で、多く集客ができると来場者とゆっくり話をすることができなくなります。
その場合、展示会終了後に時間をかけてメルマガなどでフォローしていく必要があります。展示会では、このフォローがとても大切です。
そして、そのフォロー活動を通じて、あるとき興味を持ったお客様が、あなたのホームページを見てくれたとします。そこで、もし、ホームページが魅力的ではなく、会社や商品・サービスの価値や魅力が伝わらないとすれば、いくらメールでフォローしても、うまく成約につながっていきません。
つまり、展示会で集客する前に、ホームページをしっかりと顧客のハートをつかむ、魅力的なものに作りあげておく必要があるのです。
お店を経営している方や、一般消費者向けの商品を扱っている方はもちろんのこと、法人営業においても、取引したいと思ってもらえる、魅力あふれるホームページは有効なのです。
もし、あなたが、ホームページを活用した新規客の開拓にこれまで関心がなかったとすれば、ぜひ意識を変えていただき、時間をかけてでも顧客を魅了するホームページづくりに挑戦してほしいと思います。
また、2大ブランディングツールのひとつである、パンフレットもホームページと同様に重要です。
あなたがこれまでに、会社や商品・サービスのパンフレットを活用していないとすれば、機会損失を招いている可能性があります。
ホームページは力をいれているけど、パンフレットは全く活用していないという企業も多く、意外と盲点なのですが、しっかりと活用できれば、大きな武器になります。
ホームページは、基本的には検索してもらえないと目的地に辿り着けないものです。しかし、パンフレットは現物として、対人の営業で確実に渡せます。例えば、あいさつ程度しか時間を取れなかったお客様にも、さっと渡してアピールできます。
顧客ニーズにあった、魅力的な表現ができているパンフレットであれば、そのまま決裁権のある上司に渡してもらえます。
さらに相手先が新しい取引先を求めて、何社かにアプローチしている場合は、会議では必ずパンフレット類を持ち出して比較検討します。
もしホームページしかなければ、画面を閉じられたら終わりですが、魅力的なパンフレットが担当者の机にあれば、話題に上る確率も高くなります。
当社のコンサルティング事例でも、パンフレットをつくりかえて、お客様からの反応が劇的に変わったという事例は多くあります。
つい最近のコンサルティング事例でも、ある商社の方が、これまでお客様に話をきいてもらうテーブルにつくまでにとても苦労されていたところ、パンフレットを変えたことで、さっとお渡しするだけで、お客様の方からアポイントを希望されるようになりました。担当の方からは、「営業活動が劇的に楽になった」という報告を頂きました。
また、冒頭でご相談があった資材メーカーも、今では、ホームページ経由で月に5~10件ほどの新規の企業から問い合わせが入るようになっています。
このようにブランディングツールが改善されるだけで、営業活動は活発化され、売上利益につながる可能性はぐんと上がります。
法人営業だけでなく、一般消費者を対象とした店舗業などでも、顧客を魅了するパンフレットは有効です。新規のお客様には、しっかりとお店のコンセプトや商品・サービスのこだわりを伝えることで、商品・サービスの単品勝負ではなく、お店そのもののファンになってもらえたり、口コミが発生したりする可能性が一段と高まります。
顧客のハートをしっかりと掴むことができる魅力的なホームページとパンフレットは、新規の顧客を開拓したり、自社のファンを生み出したりしていくうえで、欠かせない2大ブランディングツールです。
この2大ブランディングツールを充実させて活用していくことは、人的リソースに限りがある中小企業にとって、経営上の重要課題といえます。しかしながら、多くの社長が課題意識を持てていないのが現状です。
あなたの会社では、ホームページとパンフレットから新規の問合せはきていますか?
株式会社ミスターマーケティング
代表コンサルタント
村松 勝
【追伸】
当社の経営者セミナーでは、2大ブランディングツールをつかった成功事例や具体的なやり方についてもお伝えしています。新規客を獲得する仕組みづくりに興味をお持ちの方は、是非ご参加ください。どの業種にも共通の重要ポイントについて詳しくお伝えいたします。
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