ペットボトルの緑茶のブランディングにおける商品差別化戦略とは?
先日、キリンから生茶をブランドリニューアルされ、発売開始した。
売れ行きはどうなのであろう?
どれだけ売れているかはわからないのだが、所感としては以下の通りである。
最初の生茶が発売された時、大きな話題となって、伊藤園の、おーいお茶、に続いて2番手につけた。
しかし、その後サントリーから伊右衛門、コカコーラから綾鷹が発売され、4位に甘んじた中で今回カフェインゼロの生茶を発売している。
最初の生茶は、個人的には美味しいと感じなかった。というのは、何かはわからないが特有の香料のような味があり、それが鼻についた。そのため2から3度飲んだが選ばなくなってしまった。
今回のものはそのようなこともなく、美味しく飲めた。しかし、特別に美味しいかというと、他社のものと比べてそれほどでもない。
もちろん、カフェインゼロは、1つのアドバンテージである。妊婦の方や母乳をあげている女性は、カフェインゼロを望む中で、コカコーラからの爽健美茶や、麦茶しかなく、緑茶はなかったので一定の需要を感じる。
ペットボトルの緑茶に関しては、味については、大きな違いを感じない。
しかしブランディングにおいては、伊右衛門の上手さを感じる。ただ、特茶を出したあたりから、売れているらしいのだか、ブランドとしては節操のなさを感じてしまう。すでに緑茶の美味しさは無視して、特有の苦味があり、健康ニーズにはもちろんいいのだが、美味しいとは言えないため、伊右衛門のブランドはブランド拡張後落ち始めている気がする。
個人的には、別ブランドで発売していた方が良かったのではないか、と考えている。
ライン拡張かブランド拡張かは、判断が難しいが、いずれにせよ、ブランドを活用して、新製品を発売することは知名度からするとスピードは早いが、ブランド拡張したのち、もし仮に新製品の評判が良くないと、既存製品も悪いブランドイメージとなる可能性がある。
一方で綾鷹は、マーケティングの得意な会社、コカコーラで、CMでは味の違いで優位性を演出し、上手く寄与している事例と思われる。
ペットボトルの緑茶は、簡便性においては優れているものの、やはり味においては急須のお茶とは別物だと思う。
やはり改めて、急須でお茶を飲む、という文化も大事だ。
さあ、今回のキリンの生茶は、どのような販売結果となるのだろうか?
できれば味を追求した本物の緑茶に近づけたペットボトル飲料が飲んでみたい。
ライン拡張かブランド拡張か…今後に着目していきたい。