教えていただいたことを実行したら、注文がすごく増えて工場がフル稼働しっぱなしの状況です!・・・ これまで、段ボール会社の差別化は難しいと思っていました。 ―価格競争が激しい成熟業種のカテゴリーキラー戦略 ―
株式会社野﨑紙業
代表取締役: 野﨑 裕久 様
講演会で聴いた内容のわかり易さに衝撃を受けて依頼したマーケティング指導で、会社が進むべき方向が見えて来た!
ミスターマーケティングを知ったきっかけを教えてください。
野﨑社長:2年ほど前に社長に就任をして以来、ずっと会社の立て直しを図っておりまして、当時は会社の状況が非常に厳しく、何とか改善のヒントはないものかと、いろいろな研修や勉強会などに参加をしていました。
そんな折、顧問会計事務所である古田土会計さんが主催する、中小企業向けの異業種交流イベントで、初めてミスターマーケティングさんの存在を知りました。
交流イベント当日、メインスピーカーであった代表の村松さんのマーケティング講演と、講師として参加をされていた吉田さんのマーケティングセミナーに、「何かヒントがあれば…」と、今までの延長線で参加したのですが、その内容に衝撃を受けたのです。
ミスターマーケティングの指導を依頼するに至った理由は何ですか。
野﨑社長:自分が今まで触れて来たマーケティング研修会やマーケティング本は非常に難しく感じたのに、交流会イベントでミスターマーケティングさんがお話された戦略の考え方は、とてもシンプルでわかり易かったのです。ものごとの全体と本質を捉えて、やるべきこととその順番を、わかり易い言葉で解説をしてくれました。ですので、「ミスターマーケティングさんの戦略を取り入れたら、会社がよい方向に変わるかもしれない」、と感じました。
また、その一方で、今まで数々のマーケティング指導や勉強会に参加をしてきて、言われたことを実践してみるものの、なかなか売上成果に結びついてこなかったので、誰かに指導を受けるのはこれで最後にしようとも考えていました。
実は、このミスターマーケティングさんの指導でも会社の立て直しが出来なければ、事業そのものを考え直さなければならないと、覚悟を決めてマーケティング指導を受けました。
自社のターゲットの属性を理解することを学んで、あらためて自社ならではの強みを伝えていった
ミスターマーケティングの指導を受けて、学んだことと、取り組みを教えてください。
野﨑社長:当社は50年以上続く段ボール製造メーカーでして、いわゆるミカン箱のような組み立て式の段ボール製品が、以前は主力商品でした。しかしながら大手メーカーの参入などで市場は飽和し、当社のような中小の段ボールメーカーは価格競争に巻き込まれて苦労をしていました。
そこで、我々は、ディスプレイ棚の組み立てや各種加工-サービス、独自性を活かした特殊形状の梱包用製品などにシフトしながら、なんとか事業を行っていました。しかし、これらにも競合の影が見え始め、いよいよ事業を支えられるような、自社ならではの強力な商品の必要性を感じて、手探りで取り組みをはじめていました。
そのような状況下に於いて、ミスターマーケティングさんの指導をもとに手順通りに検証を行い、唯一性を活かせる戦略に切り替えてまいりました。
着目したのは、特殊形状の梱包用製品で、当社の段ボール商材の中でも利益を出せている商品でした。なぜなら、その特殊形状の梱包製品を製造する自前の機械は昔ながらの加工機で、小ロット多品種に対応しており、しかもパートさんでも、あらゆる形状のものを数分で作れてしまうのです。大規模加工機をそろえた大ロット生産の大手にとっては、儲けの少ない、なかなか手を出せない領域ですし、この昔ながらの加工機を自分達は数台持っていることで、同じ規模の競合に対しても優位であることを導き出せたのです。
また、当社の段ボール材は、一般に流通しているものに比べて薄くて強く、このことで梱包後の発送のコストが安くなることも商品の強みであると再認識しました。
ここは非常に大きな学びのポイントでして、当社の特殊形状の梱包製品を使ってくださるターゲット企業の属性をしっかりと考えるようになれたのです。ミスターマーケティングさんにご指導いただいた「顧客理解」について検証を行った結果でした。
今までは、段ボールでの梱包を必要とする限られた業界のみを見て営業活動を行っていたのですが、梱包と発送にまでに目を向けると、ターゲットが広がり、更には当社の技術を本当に必要としているターゲットも見えてきました。すると、自社の強みを伝える際の視点も変化してきたのです。この視点を持てたことは、自社の商品とターゲット顧客を結びつける上で、何より価値があったと感じます。
その後、指導内容をもとにして、ターゲット属性を明らかにして、商品を打ち出していったのです。例えば、自社のホームページやインターネットを使った施策です。
施策を実施すること自体は簡単ですが、その前にターゲットとニーズを創造していくこと、そしてそこに十分に時間をかけて検証いくことがとても重要で、大変なのだと改めて感じました。
指導内容を実施した途端、注文が殺到し始めて、社長の私も現場に出なければ、工場がまわらなくなった
具体的な取り組み後、どのような効果が出ましたか?
野﨑社長:指導内容を集客に活かした途端に成果が現れました。新しい視点でターゲットにした企業に、自社商品が見事に受け入れられたのです。このスピード感には驚きましたね。
1日に10件もの問い合わせをもらうようになり、今までと違って1回の発注量も格段に増えました。おかげ様で、自社の工場がフル稼働しっぱなしで、社長の私まで現場に出ないと生産がまわらない状態になりました。これは嬉しい悲鳴ではありますが、残念ながらその反面、ミスターマーケティングさんのマーケティング指導に参加する時間も、その時は、なくなってしまったのですよね・・・。
実は、あのいきなりの変化から2か月たった今でも、需要に対して供給が追い付いていない状況でして、機械は全て稼働しっぱなしです。
新たに最新の機械を導入したにも関わらず、ホームページ以外の集客も一旦休止せざるを得ず、お客様にお待ちいただいている状態が続いています。
これまでは、段ボール会社の差別化は難しいと思っていました。おかげでやっと会社が進むべき道筋が見えてきました
ミスターマーケティングの指導を受けて、良かった点を教えてください。
野﨑社長:過去に30名いた従業員を半分に減らさなければならい程の窮地の中で、覚悟の思いでミスターマーケティングさんの指導を受けましたが、今では2か月間1日も休暇を取れない程忙しく、全く人手が足りない状態になりました。
考えてみると、今まではお客様やお客様になり得る人達から、会社がどう見られているかを気にしていませんでした。そして、これまでは、段ボール会社の差別化は難しいと思っていました。それが、具体的な差別化のつくり方や、それを具現化していく手法を教えていただき、より実践的なご指導をいただくことで、真のターゲット顧客をしっかりと意識できるようになったということだと思います。
「今では、つまようじ1本でもマーケティングできる気がします(笑い)。」
指導後のこの好結果は、場当たり的なものではなく、しっかりとした理論に基づいた成果だと確信しております。ですので、有難いことに、これから会社が進むべき道筋が見えてきました。
今後の取り組みや目標について教えてください。
野﨑社長:先ずはこのせっかくのお客様からの反響に応えられるような体制づくりを行います。もちろん従業員が、自社の生業である紙業で仕事の歓びを得られ、社会にお役立ちができることを目指しての体制づくりです。
そして、今までは首都圏近郊を主に商圏にして参りましたが、全国のお客様を見据えて、組織づくりをして参ります。
また、成長を持続できるビジネスの仕組みづくりや、ブランドづくりを強く指導されましたので、ターゲットの理解を更に高め、業種別・カテゴリー別の特殊形状の梱包用製品を展開していくことを目指します。今売れている商品もブラッシュアップして野﨑紙業を牽引するようなブランドにしていきたいですし、今あるキラー商品から派生させたカテゴリー別の製品も、それぞれを新しい梱包商品のブランドとして展開して行きたいですね。
今回の指導を経て、やりたいこと、やるべきことが沢山出てきてしまいました(笑)。
ミスターマーケティングに今後期待することや要望があれば教えてください。
野﨑社長:マーケティングにはずっと難しいイメージを持っていましたし、関連本を読んでもわからない部分が多かったです。でも、今回いただいた指導を通して、マーケティングの本質をシンプルに理解できたことで、今までの本や新しい本を読んでも、深く理解ができるようになりました。
「つまようじ1本でもマーケティングできる気がする」、と申し上げたように、戦略をつくり、実践することに自信がついたのだと思います。
ですので、危機的状況にあったり、進むべき方向に迷っている企業こそ、ミスターマーケティングさんのコンサルティング指導や考え方を、一度活用して欲しいと思っています。
我々のような、成熟業種であり、大手企業の狭間で戦っている企業も、やり方・考え方次第で業界のスターのなることも夢ではないと思いますし、それが、ミスターマーケティングさんの指導の真骨頂だと感じました。
ぜひ、引き続きお力を貸していただきたいと思っています。
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